観光地として知られる岐阜県池田町の名湯「池田温泉」。
その新館に併設された高級旅館「池田温泉旅館 たち川」が、突如として営業を停止し“夜逃げ”のような事態が発覚しました。
ネット上では「オーナーに何があった?」「重曹風呂ってマジ?」「町は把握してたの?」といった疑問の声が噴出。
本記事では、この騒動の詳細やオーナーの人物像、ネットのリアルな反応を独自にわかりやすくまとめました。
夜逃げ騒動の全貌とは?
池田温泉新館の外観。
── 人気温泉旅館が一夜にして“もぬけの殻”に
2025年7月30日、岐阜県揖斐郡池田町にある温泉宿「池田温泉旅館 たち川」で、誰もが耳を疑うような出来事が起きました。
この日、旅館が入っていた池田温泉新館の2階・3階部分が、突如として営業停止となり、宿泊予定だった客はすべてキャンセル。翌朝には「事業を停止することとなりました」と書かれた一枚の張り紙が、玄関にポツンと貼られていたのです。
委託運営会社が姿を消す…
実はこの旅館、「株式会社たち川」という地元企業が池田町から運営を委託されていた施設でした。しかし、町への施設使用料・光熱費など計約228万円を滞納していたことが発覚。
しかも、事前の連絡もなく、オーナーが深夜に荷物を車に積み込みそのまま姿を消したことから、ネットや地元で「これは夜逃げでは?」と大騒ぎに。
現場に居合わせた関係者によると、旅館のある建物はその日定休日だったにもかかわらず、遅い時間まで灯りが点いており、内部で荷物の運び出しが行われていたとのこと。
記者が声をかけたところ、弁護士が割って入り「もう終わるんだから」と発言。
この時点で、すでに旅館としての“終わり”が決まっていたようです。
町は寝耳に水だった
この営業停止に関して、池田町の関係者や「池田温泉」の支配人も驚きを隠せませんでした。
「前日までは“続ける”と聞いていたのに…朝来たら張り紙が貼ってあって驚いた」と支配人は語っています。
また、施設使用料の滞納についても、7月25日付で池田町長名義の督促状が出されており、
「7月31日までに支払うように」と期限が設定されていたにもかかわらず、その前日の深夜に施設を空にして立ち去ったのです。
日帰り温泉は今も営業中
誤解されがちですが、池田温泉そのものが閉鎖されたわけではありません。
あくまで今回閉鎖されたのは、新館2階・3階にあった「たち川」が運営していた宿泊・飲食エリア。
町営で運営されている1階の日帰り温泉施設は現在も通常どおり営業中です。
この「1階は生きている/上層階はもぬけの殻」という“異様な状況”が、地元やネットで大きな波紋を広げる要因となっています。
オーナー・立川智浩氏とは何者なのか?

── 地元出身の“やり手経営者”の意外な素顔
今回「池田温泉旅館 たち川」の“夜逃げ騒動”で注目を浴びているのが、運営会社「株式会社たち川」の代表・立川智浩(たちかわ ともひろ)氏です。
複数の事業を手がける実業家
立川氏は岐阜県揖斐郡出身。
旅館の経営だけでなく、医療関連や飲食など複数の会社を手がける実業家として地元では知られた存在でした。
池田温泉新館の運営を町から委託されたのは2019年。
それまで町直営だった新館2・3階の施設を、彼の会社が一新。
「食事処たち川」や「池田温泉旅館たち川」といった高級感ある施設へと大規模リニューアルし、華々しくスタートを切ったのです。
高級路線への転換とそのリスク
「たち川」は1泊あたり4〜5万円という強気な価格設定。
全室にマイクロバブルの炭酸風呂を導入するなど、設備にもかなりの投資をしていました。
当時は大手宿泊サイトでも高評価を得ており、
「地元にこんな高級旅館があるのか」と驚かれるほど人気だったと言われています。
加えて、旅館内では高級食パンの販売や喫茶スペースも展開。
立川氏は、温泉と飲食を軸に地域ビジネスのハブを目指していたようです。
しかし──
その豪華さの裏で、旅館の収益構造には無理があったとも言われています。
コロナ禍の打撃、観光客の減少、エネルギー価格の高騰などが直撃し、
結果的に資金繰りが破綻。
従業員への給与未払い、町への滞納、そして夜逃げという最悪の結末を迎えてしまいました。
“重曹風呂”の証言と町との摩擦
さらに問題となっているのが、“温泉の偽装疑惑”。
元従業員によれば、客室の部屋風呂には水道水に重曹を入れて白濁させ、「温泉」と偽って提供していたといいます。
これに対し、町側は「そういった事実は把握していなかった」とコメント。
町営温泉の支配人も「重曹風呂なんて聞いてない」と困惑しており、
信頼関係の崩壊も明らかになっています。
立川氏自身は、騒動後は連絡が取れず、
記者の直撃や電話もすべてスルー。
張り紙には「弁護士が専有管理する」とあり、今後の説明責任が問われる状況です。

ネットで飛び交う怒りと疑問の声
── 夜逃げ騒動にネット民も騒然!
「池田温泉旅館 たち川」の突然の営業停止、そして“夜逃げ”疑惑。
この衝撃的なニュースはSNSやコメント欄でも瞬く間に拡散され、さまざまな意見が飛び交っています。
中には冷静な分析から、辛辣な批判、温かい声援まで、多様な反応が見られました。
「高すぎた宿泊料金」に疑問の声
「1泊4〜5万円って…正直その価値は感じなかった」
「立地も観光地ってほどじゃないし、日帰りで十分って思ってた」
旅館の“高級路線”に対しては、以前から「値段に見合っていない」と感じていた利用者も多かった様子。
特に周囲に観光名所が少ないことから、「宿泊の需要自体が薄かったのでは?」との意見が目立ちました。
「町の管理が甘すぎたのでは?」という批判も
「230万円も滞納してたのに放置?管理がザルすぎ」
「委託してる以上、町にも責任あるでしょ」
委託元である池田町にも批判の矛先が向いています。
特に、「町もギリギリまで夜逃げを知らなかった」と語った支配人の発言に対し、「そんなのおかしい」「職務怠慢では?」という指摘が相次ぎました。
「温泉偽装はアウト」「詐欺に近い」と怒りの声
「重曹入れて温泉って…それはさすがにやっちゃダメ」
「完全に騙されてた。これで高い金取られてたなんて…」
水道水+重曹で“白濁風呂”を演出していたという証言に、利用者からは怒りの声が噴出。
中には「これは消費者庁案件では?」という意見もあり、信頼を裏切る行為として大きな問題視されています。
「日帰り温泉だけは守って」という切実な願いも
「あのお湯は本当にいい。地元の誇り。なくさないで」
「とろとろのお湯だけはホンモノだった。残ってほしい」
一方で、池田温泉そのものには根強いファンも。
特に1階の町営日帰り温泉に関しては、「泉質が素晴らしい」と高評価が集まっており、
「なんとか温泉だけでも守ってほしい」という声が多く見られました。
SNSでは「これは鬼怒川の二の舞?」と心配の声も
「なんだか鬼怒川温泉の廃墟化を思い出す」
「地方温泉地の運営は本当に厳しいよな…」
かつて観光地として栄えた鬼怒川温泉が廃墟化していった流れを重ねる人もおり、
地方の温泉地が抱える「集客・継続・信頼」の難しさが改めて浮き彫りになっています。
よくある質問(FAQ)
──「結局どういうこと?」に全部答えます!
Q1. 「池田温泉」は完全に閉鎖されたの?
→ いいえ、閉鎖されたのは旅館や飲食店が入っていた新館2階・3階部分のみです。
1階にある日帰り温泉(町営)は、現在も通常営業中。泉質の評判も良く、地元の方々にとっての“憩いの場”は守られています。
Q2. 立川オーナーって結局どんな人だったの?
→ 岐阜県揖斐郡出身の実業家で、旅館業のほかにも医療系・飲食関連の事業を展開していた人物です。
“やり手経営者”として知られていましたが、近年は店舗閉鎖が相次ぎ、旅館運営も資金繰りが苦しかったようです。
現在は音信不通となっており、弁護士を通じて「事業停止」の張り紙を出しただけで、本人からの説明はありません。
Q3. なぜ町は気づかなかったの? 管理責任はないの?
→ 委託契約で運営を任せていたため、経営の詳細な中身までは把握できていなかったと見られます。
ただし、7月25日には町長名義で約228万円の使用料滞納に対する督促状が出ており、
それでも具体的な介入や立ち入り調査などは行われていなかったことから、「対応が甘かったのでは?」という批判の声が出ています。
Q4. 本当に“夜逃げ”なの?違法性は?
→ 法的には「夜逃げ=違法」ではありません。
ただ、町への滞納・従業員への給与未払い・温泉偽装疑惑など、問題の深刻さから「説明責任を果たすべき」との声は強まっています。
現時点で、町や関係機関が法的措置に踏み切ったという情報は出ていません。
Q5. 温泉の“偽装”って本当だったの?
→ 元従業員の証言によれば、部屋風呂には水道水に重曹を入れて白濁させ、「温泉」と称していたといいます。
町営の支配人は「客室風呂は水道水だと伝えていたはず。重曹のことは知らなかった」と語っており、実際に温泉かどうかの検証は今後の課題です。
Q6. この先、宿泊施設はどうなるの?
→ 現時点では運営再開の予定や、新たな委託先は未定です。
支配人も「まったくの白紙状態」と語っており、しばらくは日帰り温泉のみの運営が続く見込みです。
記事内容の要点まとめ
- 岐阜県池田町の「池田温泉旅館 たち川」が7月30日深夜に突如営業停止
- 町から運営を委託されていた「株式会社たち川」が施設使用料など約228万円を滞納
- オーナーとみられる人物が深夜に荷物を運び出し、張り紙だけを残して“夜逃げ”
- 元従業員からは「従業員の給料未払い」「温泉偽装(重曹風呂)」などの証言も
- オーナー・立川智浩氏は地元出身の実業家。医療・飲食など他事業も手がけていた
- 宿泊料金は1泊4〜5万円と高額。立地・需要に対して価格設定が高すぎたとの声も
- 池田温泉の1階・町営の日帰り温泉は現在も通常営業中で、泉質の評価も高い
- ネットでは「町の管理が甘すぎる」「説明責任を果たせ」といった批判も続出中
- 今後の宿泊施設運営は完全に未定。町は対応を協議中
✍ 総括:信頼と現実のギャップが招いた“崩壊”
今回の「池田温泉旅館 たち川」夜逃げ騒動は、
単なる経営破綻ではなく、信頼を前提にした委託システムのほころびをあぶり出す形となりました。
“高級旅館”として立ち上がったはずの施設が、
なぜ数年でここまで崩れてしまったのか。
その裏には、甘い見通し・ずさんな運営管理・そして説明責任の放棄があったのかもしれません。
一方で、地元に根づいた「池田温泉」そのものの価値は今も健在です。
町の誇りとも言えるこの名湯を、どう再建し、どう信頼を取り戻していくのか。
池田町の今後の判断に注目が集まります。

高評価だった旅館が、未払い・偽装・夜逃げといった結末を迎えたのは本当に残念ですね…。
町の信頼を裏切る形になってしまった以上、やっぱり説明責任は果たしてほしかったと思います。
コメント